私「新郎さんは、おばあちゃんと一緒にご中座ですよね、
おばあちゃんが好きな曲ありますか?かけてあげたらきっと喜びますよ」
新郎「そうですね・・・ずっと美空ひばりさんが好きなんです。」
そんな会話から「川の流れのように」をかけることになりました。
終始にぎやかな披露宴当日。
新婦さんがご中座したあと、次は新郎さんのご中座。
MC「新郎さん、一緒に歩きたい方がいるんですよね」
新郎「はい・・・」
おばあちゃんに気づかれないようにチラッと確認する新郎さん。
新郎「それは・・・ おばあちゃん!」
呼ばれたおばあちゃんの姿を見て、
新郎さんもゲストも、その会場にいたスタッフまでもが思わず涙しました。
おばあちゃんはその席で小さな背中を震わせて、
両手で顔をおさえていたからです。
思わずあふれ出した涙。
その涙には、きっと新郎さんのご誕生から今日までのいろんな思い出が、
走馬灯のように一瞬にして駆け巡ったことでしょう。
しばらく動けずにいたおばあちゃんは、少ししてからそっと立ち上がり、
ゆっくり新郎さんのもとへ歩いていきました。
だんだんと近づいてくる新郎さんの姿。
横に並ぶと、新郎さんの手をギュッと握りしめ、
こらえていた涙がまた溢れ出しました。
おばあちゃんの耳元で話しかける新郎さん。
うんうん、と小さくうなずくおばあちゃん。
次に顔をあげたおばあちゃんは、涙を流しながら笑っていました。
そしてみんなの間をふたりで、手をつないでゆっくりと歩いていきました。
気がつけば1曲全部かけていました。
ほんの5分足らずの時間。
新郎さんとおばあちゃんは、どれくらいに感じたのでしょうか。
こんな風に幸せと感動の時間がたくさん積み重なって、
最幸の一日ができあがるのです。
梅田営業所 E・Y